社会人2年目では、新人が入社してきて職場での立ち位置が変化したり、求められる仕事の量や内容も増えたりしますよね。
このタイミングで、仕事が辛い、疲れた、と感じる社会人2年目は少なくありません。
それに、生活に想像以上にお金がかかってくるようになって、自分の年収は周りと比べてどうなんだろう…とお金面のことも気になってくる時期でもあります。
この記事では、仕事に疲れたと感じる原因や社会人2年目がやっておくべきこと、そして平均年収などについて解説していきます。
「社会人2年目ってこんなもんなのかな…」と悩んでいるあなたは、ぜひ参考にしてみてくださいね。
社会人1年目と社会人2年目の違い
社会人1年目と社会人2年目の違いとはどんなところにあるのでしょうか。
結論から言うと、社会人2年目は「自分である程度考えて動ける」ことが求められるようになります。
社会人1年目は「基本的な仕事を覚える」のが仕事ですが、社会人2年目は1年目の時に覚えた仕事の基礎を踏まえながら、お客様のことを考えて動いたり、より成果が出せる動き方を考えて動いたりができるようになるのが理想です。
そのため、社会人2年目は新人の延長という感覚は捨て、自分のできることを増やしていく時期に入ったという自覚を持って仕事に臨むことが大切です。
社会人2年目の年収の平均値・中央値
社会人2年目の年収の平均値・中央値について調査しました。
dodaの「2023年度版 正社員の年収中央値」の調査によると、社会人2年目に該当する24歳の代全体での年収の中央値は300万円、平均値が329万円というデータが出ています。
社会人2年目は1年目よりも手取りが減る
社会人2年目になると、住民税が課されるようになります。
前年の所得に対して計算されるため、1年目では支払いの必要がありませんでしたが、2年目になると1年目の所得に住民税がかかるようになるのです。
そのため、社会人1年目と比較して社会人2年目の手取り額は少し減少する場合が多いです。
地方税の一種。都道府県が課税する税金と、市区町村が課税する税金の総称。所得の10%が徴収される所得割と、一律で徴収される均等割の合計額が住民税として計算されます。また令和6年より、均等割と合わせて1人1,000円の森林環境税が課税されています。それぞれの内訳は以下の通りです。
【所得割】都道府県民税4%+区市町村民税6%
【均等割】都道府県民税1,000円+区市町村民税3,000円+森林環境税(国税)1,000円
社会人2年目で年収が高いとどれくらい?
では、社会人2年目ではどのくらいの年収があると「高い年収」と判断できるのでしょうか。
dodaの「2023年度版 正社員の年収中央値」の調査によると、年収の中央値は20代全体で330万円、30代全体で400万円との結果が出ています。
また会社員約63万人の年収の割合をみても、400万円未満が54%、400万円以上が46%と、年収400万円未満の割合の方が高いのです。
つまり、社会人2年目で年収400万円を超えることは、非常に高い年収であるということが言えるでしょう。
社会人2年目の立ち位置
社会人2年目になると、1年目とは立ち位置が変わり、以下のようなことが求められるようになります。
基礎の仕事をしっかり遂行できる
1年目の時は、職場に慣れたり、基本的な仕事を教わって覚えることで精一杯でしたよね。
そして困ったら上司や先輩が手を差し伸べてフォローしてくれたはずです。
しかし2年目となると、1年目で教わった仕事は1人でもしっかりこなせるようになることが求められます。
もちろんつまづいたら周りを頼ることは必要ですが、基本ができないようでは仕事がレベルアップしていく時に苦労してしまいます。
2年目のうちに、基礎の部分はしっかり固めておけるようにしましょう。
自分で考えて行動することができる
上司や先輩は、2年目のあなたには自分で考えて動いていくことで成長してほしいと考えています。
「もっと業務の効率化を図るために改善できることはないか」
「頼まれた書類は何に使うのか、他にあると便利なデータも集めておこう」
「目標達成のためにどんな問題が解決できたら良いか」
数字的な成果のような難しい課題でなくても、先輩や上司をアシストするためにできる仕事がないか、といったことを考えて行動することは、社会人2年目の課題といっても良いかもしれません。
後輩のサポートができる
社会人2年目は、新人が入ってきて後輩ができるようになりますね。
ここで、1番近い存在として後輩に寄り添ってサポートすることが2年目では求められるようになります。
自分が新人の時に困ったこと、先輩にしてもらって嬉しかったことを思い出しながらサポートしてあげることで信頼関係を築いていきましょう。
会社によっては、仕事の指導を任されることもあります。
人に教えると言うことは自分がしっかり理解していないとできないことなので、自分のレベルアップにも繋がると言うことは覚えておきましょう。
社会人2年目が疲れたと感じる原因
先ほど解説したように、社会人2年目になると立ち位置が変わります。
それによって、精神的に「疲れた…」と感じるようになってしまう場合は少なくありません。
社会人2年目ならではの具体的な原因を以下にまとめました。
周りと比べて仕事ができないと感じてしまう
社会人2年目になると、同期との差を感じるようになってきます。
「同期だけ重要なプロジェクトを任されている」
「同期はよく上司から評価されるのに、自分はミスを指摘されてばかり…」
仕事の任され方や、上司や先輩からの信頼のされ方で違いを感じるようになると、劣等感を感じて「自分は仕事ができない」と考えるようになります。
新人が自分より仕事を覚えるのが早い、すぐに結果を出すようになった、など、後輩に追い抜かされると感じるとさらに辛く感じるようになってしまうでしょう。
先輩としてのプレッシャーがかかる
自分が社会人1年目の頃は、1番下の立場である程度気楽に仕事ができますよね。
しかし新人が入ってくると、2年目と言えど先輩の立場に変わります。
後輩を前に、「先輩としてミスできない…」「完璧なお手本でいなきゃ」とプレッシャーを感じるようになってしまうのです。
難しい仕事が増える
社会人2年目になると、難しい仕事が増えてきます。
仕事自体の難易度が高まるだけでなく、量が増えたのに同じスピード感でこなすことを求められたり、より責任の重い仕事を振られるようになったりもします。
つい最近まで新人らしい仕事しかしていなかったのに、急に難しい仕事が増えると「ついていけない…」と感じてしまうのも無理はありません。
仕事に飽きてしまっている
仕事に慣れてくる2年目だからこそ、「飽きた」と感じるようになってきます。
難しい仕事や責任のある仕事を任せてもらえずに、基礎的な仕事や単調な作業の繰り返しが続くと、飽きを感じてしまいますよね。
実際、株式会社ALL DFFERENTが実施した「若手社員の意識調査」では、「仕事が飽きた、つまらないと感じることがある」と回答した社会人2年目は約5割となっています。
周りを頼りにくくなる
社会人2年目になると、仕事もある程度1人で任せられるようになり、後輩もでき、今までのような新人扱いをされなくなることがほとんどです。
これによって、「もう新人じゃないのに聞いていいのかな…」と思うようになることで1年目よりも周りを頼りにくいと感じるようになるのです。
将来が不安に感じてくる
ALL DIFFERENT株式会社の「若手社員の意識調査」によると「今後のキャリアが描けず、この会社で働き続けることに不安を感じることがある」と回答した社会人2年目が約4割で、社会人3年目や4年目と比べて最も高い割合となっています。
社会人2年目となると、会社の雰囲気も、先輩や上司のことも色々わかってきて、自分の先まで見えてくるようになります。
「このままこの会社にいても、やりたい仕事ができないかも…」
「もっとスキルアップしたり、給料をあげたりするためにどうすればいいんだろう…」
入社前に思い描いていたものとギャップが生じると、「このままでいいのかな」と不安を抱え始めるようになります。
仕事に疲れた社会人2年目がやるべきこと
「もう、仕事疲れたな…」と悩んだらやるべき項目を以下にまとめました。
今の職場でどうなっていきたいか考えてみる
仕事が疲れたと感じる原因はさまざまですが、このタイミングで「今の職場で今後どうなっていきたいのか?」について考えてみましょう。
「営業でトップになりたい」
「新しいヒット商品を生み出すチームを作りたい」
このように、将来のビジョンで前向きなイメージが出てくるかどうかが大切になります。
もし、「今の会社ではやりたいことがないな…」と思うなら、転職を検討してみても良いかもしれません。
資格やスキルに挑戦してみる
自分に不足しているものがわかっていたり、よりレベルの高い仕事ができるようになりたいと考えているなら、興味のある資格やスキルに挑戦してみましょう。
自分に自信がつくだけでなく、キャリアの選択肢も広がるきっかけに繋がります。
おすすめの資格・スキルについては以下を参考にしてみてください。
汎用性が高い | キャリアアップで有利 | 独立を目指せる |
---|---|---|
・日商簿記検定 ・MOS(マイクロソフトオフィススペシャリスト) ・TOEIC(国際コミュニケーション英語能力テスト) | ・宅地建物取引士 ・税理士 ・公認会計士 ・ファイナンシャルプランナー(FP) | ・プログラマー ・WEBデザイナー ・SNSマーケター ・ネイリスト ・行政書士 |
夢中になれるものを見つける
仕事だけしていると、職場と家の往復だけの生活になってしまいます。
そのため、仕事に疲れを感じている人は、職場以外で何か夢中になれるものを見つけて見るのはおすすめです。
趣味でも、副業でも、資格取得でもなんでも良いので夢中になって取り組めるものができると、私生活が充実し、仕事をするモチベーションになることもあります。
何も思いつかない、と言う場合は本を読んで興味の範囲を広げたり、読書そのものを趣味にしてしまうのも良いかもしれません。
社会人2年目の転職はあり?
社会人2年目で「今の会社はどうなんだろう…」「2年目で転職って早いかな?」と悩むこともありますよね。
そこで、社会人2年目がどんな基準で転職を検討するべきか以下にご紹介していきます。
当てはまる人は、転職を検討してみるのもおすすめです。
今の会社ではやりたいことができない
やりたい仕事や目指したいキャリアがあるのに対して、今いる会社では叶わないという場合は転職を検討してみても良いでしょう。
そもそもやりたいことに関われる部署がない、役職をあげていきたいけど出世する人が決まっているなど、モチベーションが上がらない原因にもなります。
新しい仕事にチャレンジしたい
1年間働いていろんなことを経験するうちに、自分が本当にやりたい仕事に気づく場合があります。
それが今のまま働いていたらできないようなことであれば、転職を検討してみるのがおすすめです。
社会人2年目であれば、全くの未経験であってもポテンシャルで採用してもらえる可能性が高いです。
労働環境が明らかに悪い
「パワハラやセクハラが日常的にある」「労働条件が悪く疲弊している」など、心身に影響を与えるような労働環境であればすぐに転職を検討しても良いです。
無理に働いて体を壊してしまえば本末転倒です。
給与の支払いが遅いことがあれば、会社の経営状態が悪い可能性も高いので、早めに転職の準備を進めることをおすすめします。
社会人2年目の転職のメリット・デメリット
転職を視野に入れたいけど、「社会人2年目で転職って大丈夫なのかな」と不安なあなたに社会人2年目で転職するメリットとデメリットについて解説していきます。
社会人2年目で転職するメリット
社会人2年目が転職するメリットは以下の通りです。
第二新卒として扱われる
未経験だったり、特別なスキルがなくてもポテンシャルや熱意で採用されやすいため、異業界への転職のハードルが低いです。
新しい会社に適応しやすい
社会人歴が長くない2年目は、前職でのやり方にしか染まっていないため、転職先のやり方やルールに適応しやすいです。
新卒よりも有利
社会人2年目は新卒とは異なり、電話対応やメールのやり方など基本のビジネスマナーが備わっているため、転職先の会社からみても教育のコストや時間を抑えられるというメリットがあるのです。
社会人2年目で転職するデメリット
社会人2年目で転職するデメリットは以下の通りです。
またすぐ辞めるのではと思われる
入社して1年で転職しているということをネガティブに捉えられる場合もあるため、面接時はそのリスクを払拭するアピールができることが大切です。
前職より給料が下がる可能性がある
転職先が未経験の業界や職種の場合、給与や待遇が下がる場があるということは頭に入れておきましょう。
まとめ
社会人2年目は、基本的な業務が1人でできた上で、難易度の高い業務ができるようになることが期待されていく時期です。
立ち位置が変わることで疲れたと感じる社会人2年目は増えるようになりますが、まずは原因をしっかりと見つけて対策をとっていくことが大切です。
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