社会人のほとんどが、仕事に関して辛いという気持ちやストレスを抱えながら過ごしています。
中でも社会人1年目は、学生からの環境の変化が大きく、ストレスを抱えやすい状態にあります。
この記事では、「仕事が辛い」と感じている社会人1年目に焦点を当てて、辛い今の時期を乗り越えるための対処法をご紹介します。
知っておくと気持ちが前向きになれる考え方もまとめているので、社会人1年目で辛いと感じて悩んでいる方は、ぜひ参考にしてみてくださいね。
社会人が辛いと思う人の割合
厚生労働省が行った「令和4年 労働安全衛生調査(実体調査)」によると、社会人の82.2%が“現在の仕事や職業生活に関することで、強い不安、悩み、ストレスとなっていると感じる事柄がある”と回答しています。
20〜29歳の年代別のデータにおいても上記のように回答した人は83%となっています。
そのストレスを感じる原因として、仕事の失敗・責任の発生等(50.8%)、仕事の量(42.5%)、対人関係(27.2%)の順に多く挙げられていました。
つまり、ほとんどの20代社会人が、仕事に関して辛いと感じながら働き続けているということがわかります。
社会人1年目は辛い時期…その理由は?
社会人1年目は、学生から一気に環境が変化し、人間関係や社会人らしい振る舞いなどが求められるようになることで不安やストレスを抱えやすいです。
社会人1年目がどんなことを辛いと感じやすいのか、その理由とともに以下に解説していきます。
入社前とのギャップが辛い
社会人1年目が辛いと感じる理由に、入社前とのギャップが挙げられます。
就活で苦労して手に入れた内定だからこそ、入社するまでに期待値も高まるものです。
理想の社会人生活を思い描いていざ入社した後に、「思っていたのと違う…」「聞いてた話と違う…」とギャップを感じることは少なくありません。
こんな風に、がっかりの日々を過ごすことになると辛いと感じてしまいますよね。
人間関係が辛い
新しい環境に入る時には、人間関係はストレスを左右する大きな要素となります。
苦手な上司がいたり、職場全体の人間関係がよくなくて雰囲気が悪くなっていたりすると、社会人1年目にとっては辛いと感じてしまいます。
キャパオーバーになって辛い
社会人1年目は新しい仕事を覚えるだけでまだ精一杯な時期です。
その時期にどんどん仕事を割り振られたり、任せられる仕事が増えてきたりすると、キャパオーバーになってしまい仕事が辛いと感じるようになります。
仕事がうまくできなくて辛い
社会人1年目は、これから基本的な仕事のやり方を覚えていく時期です。
せっかく教わったこともすぐに忘れてしまったり、仕事が遅くていつまでも書類が提出できなかったりすることも1年目なら起こり得ることです。
ですがこれが続くことで、仕事がうまくいかない、自分は仕事ができないと思って辛いと感じてしまうようになるのです。
労働環境が悪くて辛い
「残業前提でみんなゆっくり仕事しているし、残業しないと気まずい」「ボーナス支給予定が、実際入社したらなかった」など、そもそもの労働環境が悪いという場合も辛いと感じる原因になります。
他にも会社の設備や施設が古臭い…ということもモチベーションを下げることになってしまいます。
優秀な人と比べてしまって辛い
社会人1年目は、スタートが同じ同僚と自分をついつい比べてしまいがちです。
同僚が自分よりも早く成果をあげていたり、同僚だけ任される仕事の量が増えたりと、差を感じることで辛いと思うようになります。
社会人が辛いと感じる時の対処法
辛い…と感じた場合の社会人の対処法について、以下に解説します。
わからない時は早めにヘルプを出す
社会人1年目は、「わからない」ことがまだまだ多くても当然の時期です。
ですが、「聞いたらイライラされる」「質問すると面倒くさそうにされる」など、わからないことがあっても聞くことができなかったり、そもそも自分が何がわからないのかをわからない、という状況もあるでしょう。
ですがそれを放置することで後々もっと大きな「わからない」になってしまう方が大変です。
自分が何に困ってて、何がわからないのかわかってない、というざっくりの内容でも良いので、周囲の同僚や信頼できる先輩に助けを求めるようにしましょう。
信頼できる上司や先輩に相談する
会社に信頼できる上司や先輩がいるなら、今の辛いと感じる状況について相談してみるのも一つの手です。
上司や先輩は社会人経験も長く、自分では思いつかなかった考え方や解決方法を教えてくれることもありますし、上司の立場から、より働きやすいようにと配慮してもらえる可能性もあります。
1人で抱え込まずに、信頼できる人に相談して活路を見出してみるのもおすすめです。
今の気持ちを全部紙に書き出してみる
辛いと落ち込んだまま感情的に行動してしまうと、根本的な解決につながらず気持ちだけ辛いままになってしまいます。
まずは、自分が何に辛いと感じているのか、事実起きていることと、それに対して自分がどう思うのかの感情と一緒に、紙に書き出して見える化してみましょう。
仕事だけではなくプライベートのことも書いてみても良いです。
書くことでモヤモヤやストレス、自分が置かれている状況がどうなっているかを客観的に捉えられるようになります。
仕事への取り組み方を変えてみる
仕事が辛いと感じる原因が、環境ではなく自分にあるなら、仕事に対する取り組み方を工夫してみるのも一つの手です。
「自分ならできる!」と前向きな状態になるためには、小さな成功体験を積み上げていくことが大切です。
どんな自分になりたいか、という長期目標から逆算して目標を小さく分け、その目標を達成できるように仕事に向き合ってみましょう。
そして達成するたびに、自分をしっかり褒めてあげて、自信を徐々につけていくということが大切です。
プライベートを充実させる
仕事が辛いと感じる社会人は、プライベートをしっかり充実させてあげることも大切です。
プライベートの充実は、仕事のモチベーション向上に繋がると言われています。
生活にメリハリがでたり、プライベートのために仕事頑張ろう、効率的に動こうという気持ちになったりするため、結果的に仕事にも良い影響がでることに繋がります。
ハラスメント窓口へ相談する
どうしても辛いのに誰にも相談できない、という場合は1人で抱え込まずに会社の相談窓口に相談してみることもおすすめです。
ハラスメント関連や、メンタルヘルスケア関連など、会社によって窓口の種類はさまざまですが、相談次第で部署移動や労働環境の改善など、動いてもらえる可能性があります。
有給休暇をとって心身を休める
仕事が辛いと感じる時は、思い切って有給休暇をとって心身を休めるのも有効です。
仕事を休むのは悪いことではありません。
周囲が休暇を取らないと社会人1年目はなおさら取りにくいですが、労働者に認められた正当な権利です。
休むことでメンタル的にも身体的にも回復し、より仕事の効率も高まることが期待できます。
社会人1年目を前向きに過ごす考え方
仕事が辛いと感じるということは、責任を持って仕事に取り組んでいるということです。
頑張ろうとしている人ほど、仕事が辛いと感じることが増えてきます。
仕事が辛い中でも、考え方次第では気持ちが楽になることもあります。
社会人1年目を前向きに過ごすための考え方を以下にご紹介しますので、参考にしてみてくださいね。
自分の得意・不得意を知る時期と考える
社会人1年目は、新しく覚えなければいけないことも多く、現状を理解しながら、多くの情報を整理しなければいけません。
そしていろんな新しい経験をしていく中で、時間をかけて自分にとっての得意や不得意がわかるようになります。
それを2年目以降で、得意なことは自分の武器に、不得意なことは改善しつつ周囲にも協力を求めることでカバーしていく、という動きができるようになることが重要です。
今の会社の仕事が向いていない、不得意な業務が多いと感じるなら、自分のスキルや得意が活かせそうな会社への転職を検討するのも良いかもしれません。
人と比べることは意味がないと考える
同僚や仕事のできる人と自分を比べてしまうということは、実は全く意味がありません。
会社ではさまざまな部署があり、色々な人が、色々な役割を果たしています。
誰もが同じことをしているわけではなく、役割によって求められることも異なります。
同じ仕事をしてても、持ち味の出し方は人それぞれ変わってきます。
細かい仕事は苦手でもチームワークが求められる仕事が得意でリーダーとして動ける人、一方でグループ行動は苦手でも状況判断や問題解決が得意で丁寧に仕事ができるような人など、どちらも会社にとっては重要な人材と言えるでしょう。
仕事のミスは大事な経験値と考える
会社や上司は、社会人1年目に「優秀さ」を求めていません。
初めからミスなく完璧に仕事をこなせる人はいません。
ミスがあるのは当然のことなので、そのミスが「なぜ起きてしまったか」「次にどう活かせば良いのか」ということを考えることが大切です。
むしろ、社会人1年目のみに許される「新人だから仕方ない」という期間なので、ミスは今のうちにしておいて経験値をあげていきましょう。
辛いだけじゃない!社会人の楽しいメリット
社会人1年目は、辛いことだけではありません。
学生時代とはまた違った社会人ならではの楽しいメリットを以下に紹介します。
いろんな人との出会いがある
社会人になると、仕事で関わる人が一気に増えるようになります。
学生時代は、気が合う相手とだけ関わることがほとんどかと思いますが、社会人は自分と違う価値観や考え方を持っている多くの人と出会い、学ぶ機会も増えてきます。
会社だけでなくいろんなイベントやセミナーに出向くことで「こんな考え方もあるんだ」「こういう生き方もいいな」と自分の視野を広げてみることもおすすめです。
お金が自由に使えて楽しい
学生時代の収入といえばアルバイト代ですが、その金額は多くはありません。
「令和2年度 学生生活調査結果」によると大学生の平均年収は36万7000円となっています。
厚生労働省「令和年賃金構造基本統計調査」によると、大卒の社会人1年目の平均年収は226万円となっています。
社会人になると、学生時代の5倍程度の収入を得られるようになるのです。
一人暮らしになると固定費もかかりますが、自由に使えるお金が増えて、行動の選択肢も広がります。
自分好みのインテリアを揃えたり、友達との旅行でちょっと贅沢できたり、自己投資して自分のレベルを高めたりすることもできます。
人生をより充実させることに使うことができると心に余裕も生まれてくるでしょう。
新たな楽しみが発掘できる
お金が自由に使えるようになる社会人だからこそ、趣味を新たに発掘して楽しむことができます。
仕事と職場の往復だけでは勿体無いですし、ストレスも溜まってしまいますよね。
興味はあったけど学生時代にはお金がかかって手が出せなかった…というものも、社会人なら趣味にできちゃいます。
例えば、
- ジムに通って筋トレを続けてボディメイクする
- カメラを買って絶景スポットをめぐる
- キャンプ道具を揃えて週末キャンプする
- 料理教室に通って幅広く料理を作ってみる
- 自宅で映画鑑賞が楽しくなる空間を作って映画を見る
など、社会人ならではの楽しみ方は無限にあります。
自分だけの楽しみを見つけたり、共通の趣味を持つ友人と楽しむ時間を見つけてみると良いリフレッシュになりますよ。
自分の人生に責任を持てる
社会人になると学生時代とは異なり、自立して生活していくようになります。
そして自分の行動や、選んだこと全てに対して自分で責任を持つことが必要です。
こう聞くと重く感じてしまいますが、逆にいうと「自分の人生を、自分の責任で自分で設計することができる」ということです。
今のあなたは過去のあなたが選択した結果です。
これからの未来に、「こうなりたい!」という理想があるなら、それに近付いていけるような選択をしていくことができるのです。
そう考えると、現状が辛くても次の行動をどうしようか、少しずつ見えてきませんか?
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まとめ
社会人1年目で辛いと感じるのは、ダメなことではありません。
ただ、自分が何に対して辛いと感じているのかを、自分でしっかり把握しておくことは大切です。
そしてそれを解決するための動きをしていきながら、社会人は辛いことばかりではないということも頭に入れておくことで、視野や価値観が広がって、今までの自分から少しずつレベルアップすることができます。
決して無理はいけませんが、自分の人生は自分で決めて良いということは忘れずにいてくださいね。