「ポートフォリオって必要なのかな、作品もないし…どうしたらいいんだろう」
「未経験で、何をどうやって書いたらいいかわからない」
デザイナー志望でデザインやWebの制作会社の求人を見ていると、選考フローに「ポートフォリオ」と書いてあるのを見たことがありませんか。
未経験でWebデザイナーを目指す人にとって、ポートフォリオはあなたそのものをアピールできるとても重要なものです。
そして、ただ作品を並べただけのポートフォリオでは、仕事に繋がりません。
でも、コツを抑えるだけで、即採用されるポートフォリオを作ることができます。
この記事では、ポートフォリオの基本から書くべき項目とポイント、制作する時に注意することまで完全攻略できるようにご紹介します。
制作するときのヒントに、ぜひ参考にしてみてください。
ポートフォリオとは

ポートフォリオとは、一言で言うと「サンプル」のようなもので、クリエイターが自分の経歴やスキルを相手にアピールするために1つの資料にまとめた書類です。
クリエイターにとって名刺のような存在で一番重要なものです。
Webデザインはクリエイティブを作る仕事ですが、口頭で「こんなことできます」「高品質なバナーが作れます」と言っても伝わりません。
さらに実際任せてみたときに「デザイン性はそこそこだな」「言ってたことと全然違う」ということもあるため、仕事を任せるのは怖いと思われてしまいます。
例えば、美容室で「レイヤーカット」「ボブのに合わせカット」などこんな髪型ができるよというサンプルがあると”この人に任せたい”と思ってもらうことができます。
そのため、ある程度の基礎を見てから採用するのが一般的で、デザインやWeb制作会社では、特定の技術が求められる職種では選考フローにある場合が多いです。
実務経験がない未経験だからこそ、必ずポートフォリオを準備して、面接や就職活動を進めましょう。
ポートフォリオの作品に入れる3つの必須要素

ポートフォリオに入れるべき必須の要素についてご紹介します。
デザインスキルをアピールできる要素
最新のもので「私のデザインはこれ!」というようなものをポートフォリオに載せるようにしましょう。
そうすることで、自分をアピールできることと、さらに「ポップなデザインが得意」「大人っぽいものを任せても将来伸びそうだな」と感じてもらいやすくなります。
過去の作品や「クオリティーが低いな」と少しでも感じたものは提出せず、今のスキルをデザインで1番表現できているものを準備しましょう。
こだわりをアピールできる要素
この作品は、「どんな人をイメージして、こんな思いで作りました」とこだわりを伝える要素を盛り込みましょう。
将来仕事をいただいた時に、クライアントの要望にマッチした作品を制作する必要があります。
ポートフォリオの中に、文章であるとさらに良いです。
どういう意図で制作したのか、盛り込んだ工夫やこだわりを伝えられるとアピールができます。
デザインのこだわりを伝える例
色や模様にこだわりました。オレンジの色は私の明るく、陽気な性格を表現しており、丸みは調和や穏やかさを意識しました。

学びの姿勢・熱意をアピールできる要素
スキルやこだわりを見た上で、面接官は姿勢や熱意を見て最終的に採用を決めます。
会社は「やる気のある人と一緒に仕事をしたい」という思いがあり、クライアントからも「うちの仕事任せてもいいな」と思わせてくれる人を採用したいと思っています。
さらに、未経験の人は、今学んでいるデザインの知識やツールについて合わせて伝えてみると好印象です。
載せる作品数の目安は、多くても2.3作品にしましょう。
1次選考で、担当者は短い時間でどんな人なのかを判断しています。
その他はスキルの汎用性を補足的に見せるためので、多くても10作品程度であると印象がいいです。
未経験でも簡単にできるポートフォリオの作り方

未経験の人でも簡単にポートフォリオができる作り方をご紹介します。
自己紹介を充実させる
熱意を見せることにつながる大事なポイントです。
自分はどんな人間なのかや家族構成、デザインを始めるようになったきっかけ、デザインの仕事にどんな思いがあるのか、これまでの経歴が書いてあると一目でわかります。
独学で学んだ経験がある人はその経験から身についたことを記載しておくと学ぶ姿勢をアピールできます。
さらに、使用する顔写真にも自分らしさのある雰囲気がわかるものを使うとより好印象です。
オンラインでの面接であっても、自分の写真があることで、「この人親しみやすそう!」「明るくて仕事もしやすそうだな」と面接の時に同時に自分をアピールできる効果があります。
クリエイティブ経歴の例
動画編集1年、知人のカフェのチラシ作成の経験など
自分の強みの例
- 【マーケティングを意識したデザインが得意です】
知人のチラシを制作する中で、ただ見た目を整えるだけではなく、「誰に届けるのか」「どんな行動を起こしてほしいのか」といったマーケティング視点を大切にしてきました。
基礎的なデザインツールの習得と合わせて、ターゲットに合ったデザイン作りを心がけています。 - 【お客様に寄り添った丁寧なヒアリングが強みです】
前職では美容部員として3年間働き、お客様の悩みや目標を丁寧に聞き取り、最適な提案をすることを徹底してきました。この経験を活かし、デザインの制作でも「何に悩んでいるのか」「どんなイメージを形にしたいのか」を引き出すコミュニケーションを心がけていきます。 - 【納期厳守・スケジュール管理ができます】
未経験だからこそ、納期意識とスケジュール管理には特に力を入れています。
作業工程を細かく分け、事前にスケジュールを提出するなど、安心してお任せいただけるような体制づくりをしています。
貢献度をイメージできる作品を紹介する
「行きたい!」と思っている会社のターゲットやクライアントに合わせて作品を選ぶのがおすすめです。
そうすることで、面接官は仕事した先のイメージが湧きやすく、「この人貢献してくれそう!」と思ってもらえます。
例えば、教育系に強い会社なら、教育に関係した作品があると貢献できるイメージが高くなります。
行きたい会社が決まっているなら
- 事前にどんなターゲットやクライアントに強いのか調べておく
美容系、スポーツ系、教育系、ヘルスケア系など - 強みに合わせた作品作りを意識する
使用ツールとスキル一覧
「Webデザイナーになりたい」「デザイン系の副業がやりたい」「デザイナーとして就職したい」と思う人はAdobeのソフトが必要不可欠です。
特にPhotoshopやIllustratorが必須です!
その理由は、この2つが使えないと応募できない求人や案件がほとんどだからです。
ポートフォリオに使えるソフトを一覧で示すだけでも好印象になります。
実際の求人にある項目をチェックしよう
- 必要な経験・能力等
【必須】Photoshop、Illustratorなどのデザインツールを使用できる方
【必須経験】WEBデザイン・サイトを1から制作した実務のご経験
【必須スキル】Illustrator・Photoshop・XD
※応募時にポートフォリオをご提出ください
❗️AdobeのリンクOrONEマーケに誘導イメージ💭
作成期間
どのくらいの時間がかかるのかも非常に重要なポイントです。
未経験であっても、面接官はこれから一緒にしていく上で、制作時間の目安を考えます。
「30時間でこれくらいが作れるのか」などとイメージがつくと採用もされやすいです。
直面した課題と解決方法
制作している際に悩んだ経験やそれをどう工夫したのかを書き添えると熱意が伝わりやすいです。
書き添える例
- スポーツの活き活きした印象を色の配色とフォントで伝えることに苦労しましたが、熱量を感じやすい赤やオレンジをベースに太字のフォントを使用することで力強さを意識しました。
連絡先やポートフォリオサイトの情報
連絡先やサイトの情報を合わせて載せると、担当者が後で確認する際や上司と相談する際に他の人と比較できるため役に立ちます。
見ていただいたお礼とメールアドレス、SNSやサイトがある場合はそのURLと合わせて記載すると丁寧です。
実際の例

紙かWebかを選ぶ
デザイナーと言えば、最近ではオンラインでのやりとりが主になるためWeb版のポートフォリオがおすすめです。
求人に応募したり、メールで提出したりするときにURLだけ送れば完結するため、お互いに時間や確認の手間が省けます。
一方で、紙の方が喜ばれる企業もあります。
広告や印刷、出版業界でデザインに関わるのなら紙媒体を求める企業があります。
面接を対面でやりとりする場合は直接見せながらこだわりや熱意を伝えることができます。
さらに、面接官が複数のページを比較したい場合に、紙のポートフォリオであれば比較がしやすい点と、最終面接で役員や社長へ「こんなデザイン性がある人がいる」と知ってもらえるきっかけにもなります。
Web版だけでなく紙の両方を準備をしておくと安心でしょう。
紙ポートフォリオで作成する時のポイント
プロフィール欄にWebのポートフォリオのURLがあると好感度が高いです。
作品がない場合の対処法

作品がない場合でも制作できる方法を紹介します。
自分で制作する
架空のプロジェクトやサムネイル、既存サービスの課題解決を自分で決めて制作するのがおすすめです。
未経験でもどんな課題から、どう考えて、形にしたのか工夫をアピールできるので熱意が伝わるものを作ることができます。
さらに働きたいと思う会社が強い分野やクライアントが多い業界を事前に調べておくと、会社からの評価が高くなり採用に繋がりやすいです。
ポートフォリオ作成サイトを参考にしながら自分なりにカスタマイズすることもおすすめです。
イベントやワークショップに参加する
デザイン展に参加すると、会社の第一線で活躍するデザイナーが参加し、実際に社員が制作したポートフォリオを見ることができます。
参考にできそうなデザインやコンセプトを見てアイデアを膨らませてみましょう。
中にはポートフォリオ面談でデザイナーからフィードバックをもらえることもあります。
コンペティションやワークショップに参加するのもおすすめです。
未経験の人でも気軽に参加しやすいものです。
将来のターゲットや要望に応えるということを想像しながら進めるととても価値が高いもので、実際に取り組んでみて課題や工夫できる部分を考えられるきっかけになります。
無料で参加できるものも多いため、ぜひ参加してみてはいかがでしょうか?
最新のイベントはこちらからチェックしてみましょう。

友人や知人から案件をもらう
友人や知人の案件をボランティアで引き受けることもおすすめです。
知人の趣味やSNSのバナーなど実在する人の要望に答えて制作、納品することで実践的な流れを経験できることが魅力の1つです。
新しいアイデアとして提案することもいいですし、「力をかして欲しい」と素直に伝えることで相手も引き受けやすい印象を受けます。
依頼するなら…
- Webデザインの練習として、SNSアカウントバナーを〇〇さんの事業バージョンで作らせてもらえませんか?
- 作品練習として力を貸してもらえませんか?
Canvaやpinterestを参考にする
Canvaやpinterestでは色々なテンプレートを見ることができます。
ここでのポイントは「どうやって検索するのか」です。
自分のイメージする色や模様、スタイルに合うものを見つけられるのかが鍵になります。
Canvaで検索すると…
新鮮・明るい・緑


温かい・モダン・ベージュ・ホームページ


アイデアのヒントを探してみるのもおすすめです。
スクールで基礎から学ぶ
スクールではデザインの基礎からコツ、制作までを一通り学びます。
スクールに通っているとロゴやショップカード、チラシなどの作成が課題として出されます。
ポートフォリオは、スクールで実際に作ったものを”作品”として提出することも1つの方法です。
デザインを学びながら、就活の準備もできるため、時間を効率よく使えるのが1番の魅力です。
さらに、他の選考通過者とのスクール生とのクオリティの差をなくすためにもスクールに通うことで、短期間で「採用担当が評価するレベル」までスキルを引き上げられるのも大きな強みです。
Webデザインをスクールで学ぶメリット

デザインスクールで学ぶメリットについてご紹介します。
短期間でデザインのスキルが身に付く
一般的に1ヶ月から3ヶ月でデザインの基礎からバナーやサイトを作れるほどのスキルが身に付きます。
ONEマーケでは、最短3ヶ月でフリーランスで活躍できるようなスキルを身につけることができます。
ただ”作る”だけではなく、フォントや配色に関する知識を使って”改善する”デザインスキルも身につきます。
さらに作りたいデザインによって1番合うアプリや使い方も知ることができます。
使用するアプリの例
- 写真や画像の加工に強くなるなら
Photoshop - 紙媒体(チラシ、レター、パンフレット)などのデザインに強くなるなら
Illustrator - ホームページ作成に強くなるなら
XD
ONEマーケで学ぶ流れ
- STEP1|レストランのロゴを作ってみよう
- STEP2|ショップカードを作ろう
- STEP3|バナーを作ってみよう
- STEP4|メニュー表を作ってみよう
- STEP5|チラシを作ってみよう
- STEP6|サイトを作ってみよう
今の時代に必要な最新のスキルが身に付く
デザインの世界のトレンドは毎年移り変わります。
その時の最新のデザインやトレンドを把握しておくと採用担当者から一目置かれ、未経験の中でも差をつけることができます。
ONEマーケでは、直接現役Webデザイナーからフィードバックをもらうこともできるからこそ、最新のデザインや技術を身につけることができます。
その結果、そこで得た知識を活かして採用に希望が持てるようになります。
好印象な例
- 2025年のトレンドカラー
モカムース色(#ad8b73)を使った配色を入れる - ダークモードのデザイン
流行っているナイトモードでも映えるようなデザインを入れる
ONEマーケ受講生のポートフォリオ作品例

ONEマーケでWEBデザインを学んだ受講生の作品をご紹介します。
ぜひ参考にしてみてください。
カフェのメニュー表の作品例

パンフレットの作品例


ショップカードの作品例


ロゴの作品例

ONEマーケでは、デザインを学ぶだけでなく、実際に現役デザイナーから直接添削を受けることもできます。
配色について知識をつけると…
- 使う色で与える印象がわかり、伝えたいことにも活かすことができます。

構成についてわかると…
- 伝わりやすさがわかり、パッとみた時に一目でわかるように制作することができます。

フォントが活用できると…
- フォントの特徴がわかり、伝えたい印象を変えることができるようになります。

ただ学ぶだけでなく、実際に制作して、デザイナー視点のアドバイスから、さらにクオリティの高い、採用通過に匹敵するような力が身につきます。
ポートフォリオの作品制作で注意すべきこと

ポートフォリオ制作で気をつけるべきことをご紹介します。
プライバシーの管理を徹底する
ポートフォリオの情報は応募企業内の採用担当のみに公開する形ですが、最低限の情報のみにしましょう。
氏名、メールアドレス、さらにSNSがある場合はそのURLを記載すると親切です。
内容を増やしすぎない
簡潔に自分のスキルやスタイルを紹介する気持ちで量より質を意識して制作をしましょう。
作品数は高クオリティのデザインができたと思う自信のあるものを3から5つ厳選して紹介すると好印象です。
Webと紙両方準備しておく
対面で面接や担当者と接する機会がある場合は紙を用意しておくとより自分のこだわりや熱意が伝わりやすいです。
複数名の方が候補者を比較するときにも役立ちます。
企業によっては紙のポートフォリオが好まれる場合もあるため、募集要項を確認してみましょう。
未経験でポートフォリオ作品がないときは|まとめ

未経験でポートフォリオが必要であることを「デザインスキル」「熱意」「こだわり」の3つのポイントとともにご紹介しました。
ただ作品を並べるのではなく、5つの要素があると採用に希望が持てるようになります。
デザインのクオリティの差をなくすためにもスクールを検討したり、案件をもらって経験を積んだりしてみましょう。
